まいにち、まちこち

〜メキシコシティ便り

スリッパ生活

在墨日本人の方々の話を聞いていると、「家ごと土足禁止」とか「寝室だけは土足禁止」など、丁寧に床を雑巾掛けをした上で、靴を脱いで生活されている方も多い様です。

 

我が家はというと、引っ越す前は旦那がその政策を採っておりましたが、引っ越した後はやめてしまいました。

全部の床を気が済むまで雑巾掛けするのが面倒臭かったというのが一番の理由ですが、郷に入っては郷に従ってみたい、という気持ちもありまして。

というのも、スピードラーニングのCDを聞いていた時、アメリカ人のジャックが日本人のおば様に家の中に土足のまま上がりこんだことを咎められた際、「え?別に汚くないですよ。変ですか?」と純真無垢そうに聞いていたことに衝撃を受けたのです。

日本人の私は、「中=綺麗、外=汚い」という公式を暗黙のうちに持っているけれど、諸外国の人々は別に中と外の区別がないんだと。当たり前のようなことなんですが、改めて気づかされたというか。

それゆえ、異国の地で日本式にこだわることもないよなぁと考えたのです。(もちろん綺麗に床を掃除されているご家庭は本当に気持ちが良くって頭が下がります。)

 

ただ最初、夫に「土足生活でもいいじゃないか」と相談したときは、彼は「だって犬の糞とか踏んだかもしれない靴で家中を歩き回るのって汚い気がするし、家では靴を脱いでリラックスしたい」とかなんとか渋い反応でした。

確かに、私も感情的にはそういう気持ちはよく理解できるので、じゃあ基本的には土足OKで、我々はスリッパ生活をするのはどう?という再提案をし、めでたく合意となりました。逆点の発想というか、スリッパを土足扱いすれば日本と変わらない生活が送れるじゃないかということです。

 

当初は、日本から持ってきたスリッパを履いていたのですが、毎日履いていると当然汚れてくるしくたびれてきて、とってもみすぼらしい感じに。

洗ってみたりしてたのですが、毛玉だらけになって、これは消耗が激しいぞと。

そこで日本に帰るタイミングで、通販で少し贅沢な使い捨てスリッパを大量購入して来ました。

ワッフル地でもこもこしていて、履き心地抜群なのに、1足200円くらいととてもリーズナブル。これなら、一定期間履きつぶしてダメになったら、気楽に新しいのに取り替えられるので快適です。良い買い物でした。

 

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先日、スペイン語の先生が家に来てくれた時、うちは土足OKなのでそのままどうぞと言ったら、「やったー!」とびっくりするくらい喜んでおりました。(その先生はたくさん日本人の生徒さんがいらっしゃいます。)

そういえば、引っ越し業者さんが荷物を運んでくれた時も、土足のままどうぞと言ったら、安心したような顔をしてましたよ。

 

まぁ些細なことなのですが、メキシコの方々にも違和感を与えず、日本人としても気持ち悪くない生活が送れているので、よかったなぁと思います。